VWCL編集部
『VWCL』は、投資・お金、それらに付随するブロックチェーン等のファイナンシャルテクノロジーに関する情報を提供するメディアです。編集部では、読者のみなさまに広く正しい金融知識を届けるべく、金融・投資初心者の目線に立ったユーザーファーストのメディア運営を目指してまいります。
VWCL編集部
『VWCL』は、投資・お金、それらに付随するブロックチェーン等のファイナンシャルテクノロジーに関する情報を提供するメディアです。編集部では、読者のみなさまに広く正しい金融知識を届けるべく、金融・投資初心者の目線に立ったユーザーファーストのメディア運営を目指してまいります。

執筆記事一覧 131件 (1/14)

131件 (1/14)
不動産特定共同事業(FTK事業)における特例事業とは?
不動産特定共同事業 (以下、FTK事業)は、1995年(平成7年)の不動産特定事業法 (以下、不特法)の施行から時代の変化を受けながら改定を繰り返してきました。 2013年(平成25年)には、倒産隔離型スキームとして導入された特例事業があります。今回は、FTK事業で導入された特例事業について解説しましょう。 目次(クリックで項目へジャンプ) FTK事業における特例事業とは? 特例事業が導入された背景 GK-TKスキームの活用の場合 TMKスキームの活用の場合 特例事業を導入した目的 FTK事業における特例事業とは? FTK事業における特例事業とは、FTK事業契約の収益や利益の分配を専門に実行する特別目的会社 (SPC)が倒産隔離型スキームを目的に実施される事業です。 特例事業が導入された背景 特例事業が導入された背景は、FTK事業における第1号事業者の許可条件の高さ が考えられます。第1号事業の許可を得る条件は、次のとおりです。 資本金1億円以上 宅地建物取引業の免許 事業を運営できる財産的基盤 人的構成 第1号事業は、限定された目的(特定の資産を担保にした証券発行)のために設立されたSPC(特別目的会社)では条件を満たせません。SPCは、倒産隔離を要請する都合上、従業員を置かないことが一般的だからです。 GK-TKスキームの活用の場合 SPCのスキームには、不特法を避けるGK-TKスキームの活用で不都合がありました。合同会社に信託受益権として不動産を所有させても収益を見込めていない場合です。信託期間中に費用を運用収入で見込めない不動産では、信託会社の受託が受けられない不都合さが考えられます。 GK-TKスキームの不動産投資とは?不特法事業の投資との違い TMKスキームの活用の場合 TMKスキームでは、不特法を避けて現物不動産をSPCに保有させます。そのため、信託受益権は不要です。ただし、資産流動化計画の報告書を作成して提出する義務が発生します。税務上の機関投資家の特定社債の引受など手間が必要となるため、不自由な面が課題でした。 不特法の特徴!TMKスキームとの違いを投資スタイルで比較 平成25年の不特法改正により、第3事業者と第4事業者を絡めることで、第1号事業者と同じ事業を実施できる特例処置が導入されたのです。 特例事業を導入した目的 GK-TKスキーム、TMKスキームにおける背景をふまえて、特例事業は導入されました。特例事業を導入した目的は次のとおりです。 SPCを利用して倒産隔離を実現する 株主資本や社債などの返済資金を調達しやすくする 現物不動産を証券化するための新しい制度実現 民間資金の導入により建築物の耐震向上 民間資金の導入により建築物の再生(老朽・遊休) これらを目的に特例事業は、導入されました。 データ参照元URL:https://www.ares.or.jp/magazine/pdf/ARES14p71-78.pdf?open=1
続きを読む≫
2022/09/02
事業型ファンドとは?特徴や一般的な投資ファンドとの違いを解説
資産を形成する上で、何に投資するかは非常に重要です。長期的に資産を作っていきたい場合は、リスクを抑えながら積立投資をするのが効果的ですが、短期的に資産を築きたい、あるいは余剰資金を使ってリスクを取った投資をしたいという場合は、ハイリターンの投資を行うことも選択肢の1つとなります。   この記事では、ファンド商品の中でもハイリターンを狙える可能性もある事業型ファンド について解説していきます。事業型ファンド の特徴やメリットとデメリットについても紹介しますので、投資戦略を立てる際にお役立てください。 事業型ファンドとは?一般的に、単に「ファンド」と言う場合、投資信託のことを指すことが多いですが、厳密には、投資信託に限らず投資家から集めた資金を元手にして有価証券や事業運営などへの投資を行い、収益を出資者へ分配する仕組み全般のことを指します。なかでも、株式や債券などの金融商品ではなく、太陽光発電設備や車両リースなどの事業に対して投資するファンドのことを「事業型ファンド」といいます 。   第二種金融商品取引業協会が定めた「事業型ファンドの私募の取扱い等に関する規則」には以下の記述があります。 (定義)第2条 この規則において、次の各項に掲げる用語の定義は、当該各項に定めるところによる。1 事業型ファンド金融商品取引法(以下「金商法」という。)第2条第2項第5号又は第6号に掲げる権利のうち、出資対象事業が主として有価証券又はデリバティブ取引に係る権利に対する投資(金融商品取引法施行令(以下「施行令」という。)第2条の9第1項第1号及び第2号に規定する出資を除く。)以外のものをいう。 参考:事業型ファンドの私募の取扱い等に関する規則   一般的な投資ファンドが「有価証券又はデリバティブ取引に係る権利に対する投資」であるのに対し、それ以外のものを「事業型ファンド」と定義しています。事業型ファンドには、融資型(貸付型)ファンドや商品ファンド(原油、貴金属、農作物などの商品先物取引で運用する金融商品)なども含まれます。 事業型ファンドの特徴事業型ファンドとは、企業や団体などが事業運営のための資金を調達するべく組成されるファンドのことを言います。投資家は、これらの事業の成功を見込んで出資し、その収益を見返りとして受け取ります。 事業型ファンドでは、基本的に投資対象がプロジェクト単位になる点が一般的な投資ファンドと異なるポイントです。また、 ファンドを組成する事業者は第二種金融商品取引業の登録が必要になり 、投資家は事業者をとおして匿名組合契約などの出資契約を行います。 事業型ファンドの種類続いて、事業型ファンドの種類について見ていきましょう。一般社団法人・第二種金融取引業協会は、ファンドの種類として以下を紹介しています。①商品(農産物、鉱物など)に対して投資を行う商品ファンド②ベンチャー企業の未公開株に対して投資を行うベンチャーファンド③事業会社等に対して投資を行うプライベートエクイティファンドや事業再生ファンド④競走馬に対して投資を行う競走馬ファンド⑤一定の設備を取得してそのリース事業を行う設備投資ファンド⑥ラーメン店などの事業に投資するラーメンファンド⑦アイドルのCD・写真集の販売事業等に投資するアイドル・ファンド⑧映画製作・音楽制作などに投資する映画ファンド⑨不動産信託受益権を取得・開発し、賃料その他の収益を得る不動産ファンド⑩個別の事業(農産物、海産物の養殖、日本酒の製造など、さまざま。)に投資する事業型ファンド 参照:ファンド全般について|一般社団法人 第二種金融商品取引業協会    これらのうち、②③は非上場企業(未公開株)に投資する「プライベートエクイティファンド」で、有価証券に投資する投資ファンドに該当しますが、それ以外は広い意味で事業型ファンドに該当します。 事業型ファンドと一般的な投資ファンドの違い 次に、一般的な投資ファンドと事業型ファンドの違いを見ていきましょう。1.投資対象の違い まず挙げられるのが、上記でも紹介した投資対象の違いです。一般的な投資ファンドが金融商品を投資対象とするのに対し、事業型ファンドでは、あらゆる事業が投資対象になり得ます。 ファンドの種類 投資対象 一般的な投資ファンド 金融商品:株式、債券、投資信託など 事業型ファンド 金融商品以外:太陽光発電設備、トラック・航空機等のリース、不動産、映画、競走馬など 2.販売方法・販売経路の違い大手証券会社や銀行、郵便局などで広く販売される一般的な投資ファンドに比較すると、事業型ファンドは規模が小さいことが多く、これらの窓口で販売されるケースは稀です。通常、第二種金融商品取引業者がネット窓口など自社で投資家を募集して資金を集めます。 3.リスクとリターンの違い事業型ファンドは、事業の成否によって成果が大きく左右されるため、事業が大成功すれば大きなリターンを得られる可能性を秘めていますが、反面リスクも大きくなりやすいという特徴があります。具体的には、投資対象となる事業が破綻するケースはもちろん、ファンド運用会社が破綻するケースもあります。もちろん、一般的な投資ファンドが投資する上場企業やファンド運用会社が破綻する可能性もありますが、事業型ファンドのほうがリスクは大きくなります。代表的な事業型ファンド 事業型ファンドの投資対象にはさまざまなものがあります。中でも代表的なものについて紹介します。 1.太陽光発電ファンド 事業者が出資者から募った資金で太陽光発電設備を設置し、発電した電力を電力会社へ売電し利益を得る仕組みです。売電収入から、運営費用など諸経費を差し引いたものが出資者に分配されます。売電価格が一定期間保証される固定価格買取制度(FIT)では、10kW以上の大型施設の場合は20年間保証され、家庭用設備の10年に比べて有利ですが、これを個人で用意するのはかなり高いハードルとなります。しかしこれを太陽光発電ファンド とすることで1人あたりの負担金額を抑えつつ太陽光発電投資が可能になります。 2.トラックファンドなど輸送機系ファンド トラックファンド やヘリコプターファンド 、航空機ファンド、船舶ファンドなど、物流や人の輸送に関わる車両等を投資対象としたファンドです。事業者は、出資者から募った資金をもとにこれらの輸送機を購入し、それをリースすることで得た利益を出資者に分配します。これら車両等に出資したお金は損金として算入できるため、節税用投資商品としても注目が集まっています。3.融資型(貸付型)ファンド/ソーシャルレンディング 融資型(貸付型)ファンドは、ソーシャルレンディング という名称で人気が高まっているファンド商品です。ソーシャルレンディング事業者は、ファンドを組成して出資者から集めたお金を不動産事業などを行う別の事業者に貸し付け、その金利で得たお金を出資者に分配します。このように、「集めた資金を他の事業者に貸し付ける事業」に投資を行うという意味で、事業型ファンドの一種であるといえます。 4.不動産小口化商品/不動産クラウドファンディング 不動産投資ファンドも事業型ファンドに含まれるケースがあります。代表的な不動産投資ファンドにREIT(不動産投資信託/リート) やその日本版であるJ-REITがありますが、これらは現物不動産ではなく、「不動産信託受益権」への投資を行う場合があります。不動産信託受益権とは、「不動産から発生する利益を受け取る権利」のことを指し、金融商品取引法では「みなし有価証券」として有価証券と同じ規定が適用されます。   一方、近年人気の高まっている不動産クラウドファンディング は「不動産小口化商品 」とも呼ばれる商品です。これは不動産の小口化が可能で、投資家から集めた資金をもとに不動産の売買や賃貸など不動産事業を行い利益を分配する投資商品で、有価証券とは区別されます 。つまり、現物不動産に加えみなし有価証券に投資するREITは一般的な投資ファンドの一種であり、不動産クラウドファンディングは事業型ファンドの一種であるといえます。 事業型ファンドに投資するメリット事業型ファンドに投資するメリットは大きく2つあります。 1.比較的高いリターンが狙える事業型ファンドは、一般的に銀行からの融資を受けにくい事業において行われることが多く、それだけリスクも高いといえます。しかしリスクが高いぶん、利回りが高めに設定されているのが特徴です。リスクを理解した上で大きな収益を上げたい人にとっては魅力的な商品になり得ます。 2.お金以外の価値を見いだせる投資対象として多彩な選択肢があることが事業型ファンドの魅力の1つです。対象となる事業には、再生可能エネルギーの推進や地方創生など、社会的意義のある事業なども含まれます。こうした事業に投資することは、単に投資で収益を上げることだけでない価値を見いだせる可能性があります。事業型ファンドに投資するデメリット反対に、事業型ファンドにはどのようなデメリットがあるのかを見ていきましょう。 1.比較的リスクの高い投資である事業型ファンドに限らず、投資である以上は元本割れのリスクがあることは、どのタイプのファンドでも同じです。しかし、事業型ファンドは比較的小規模であるがゆえに、事業自体が失敗するリスクやファンド運用会社が破綻するリスクは、一般的な投資ファンドに比べてどうしても大きくなります。また、株式や投資信託などと比較すると、公開されている情報が少なく、投資判断がしにくい点もリスクになり得ます。2.悪徳業者が紛れている可能性も証券取引等監視委員会が、ファンド運用会社を名乗った詐欺についての注意喚起 を行っています。事業型ファンドの場合、組成や販売・運用については、第二種金融商品取引業の登録が必要です。慎重を期すのであれば、投資を行う前にその事業者が正規の登録事業者であるかどうか、金融庁のWebサイト を確認するようにしましょう。 事業型ファンドはリスクを取りハイリターンを狙う投資商品 事業型ファンド は比較的ハイリスクな投資であるため、堅実さが重要となる「老後の資金づくり」や「長期投資」には不向きです。しかし、ハイリスクであるがゆえにハイリターンが期待できる点は大きな魅力です。 余剰資金だけを回す、損切りラインや目標を明確にしておくといったリスクマネジメントを徹底しておけば、投資の醍醐味を味わえる商品でもあります。自身の投資方針を踏まえたうえで、事業型ファンドへの投資も選択肢としてみてはいかがでしょうか。
続きを読む≫
2023/02/13
#用語解説 #投資の種類と利回り #太陽光発電ファンド
仮想通貨投資の基本!販売所と取引所の違いとは?
2017年の仮想通貨バブル以降、投資対象として認知が一気に高まった仮想通貨 。当時はバブルののちに価値が大暴落してニュースなどでも大きく取り上げられたことから、よい印象を抱いていない人も多くいるかもしれません。 しかし、代表的な仮想通貨であるビットコインは、2022年4月現在で、すでにバブル全盛の時価を大きく超えており、次の仮想通貨投資の波が訪れていることも確かです。 そこで今回は、仮想通貨投資の基本として、仮想通貨を手に入れる場所「販売所」と「取引所」の違い や、それぞれの特徴を解説していきます。 目次(クリックで項目へジャンプ) 仮想通貨を取得する2つの方法 仮想通貨をマイニングする 仮想通貨を購入する 仮想通貨の「販売所」と「取引所」の違い 1.仮想通貨「販売所」のメリットとデメリット 2.仮想通貨「取引所」のメリットとデメリット 仮想通貨の「販売所」「取引所」を上手に使い分けよう 仮想通貨を取得する2つの方法 仮想通貨を取得するには、大きく2つの方法があります。 仮想通貨をマイニングする ブロックチェーン では、取引の情報をブロック(取引台帳)に保存し、チェーンのようにつないでいきます。マイニング とは、コンピュータで膨大な計算を行わせることでの新たな情報のブロックを生成し、その報酬として仮想通貨を得るしくみのことを指します。この一連の作業を、金などの鉱脈を採掘する行為にたとえてマイニングという名前がつけられました。 仮想通貨を購入する そして、もう1つが仮想通貨を購入する方法です。そして、仮想通貨を購入する場所は、さらに2つに大別できます。 販売所で購入する もっとも手軽かつ一般的な方法として挙げられるのが、「販売所」を介して購入する方法です。感覚としては「株」を購入する感覚に近いでしょう。「株」を購入する際は証券会社を通して購入しますが、同じように仮想通貨も販売所を介して仮想通貨を購入することができます。 仮想通貨の販売所は、それぞれ取り扱っている仮想通貨の種類やスプレッド(購入価格と売却価格の差/実質的な手数料)などが異なりますので、連携させたいサービスとの相性などを考えて選ぶとよいでしょう。 取引所で購入する もう1つが「取引所」で購入する方法です。「販売所」と混同されることもありますが、簡単に言うと、販売所は仮想通貨銘柄を扱う会社から購入しますが、取引所は仮想通貨を持っている個人から購入します。つまり、個人間売買をする場が取引所と言えます。 仮想通貨の「販売所」と「取引所」の違い 最大の違いは「誰から買うか」です。ひとことて言うと、以下のようになります。 販売所=仮想通貨取り扱い会社から購入する 取引所=売却希望の個人ユーザーから購入する 詳しく特徴を見ていきましょう。 1.仮想通貨「販売所」のメリットとデメリット まずは、販売所のメリットとデメリットを見ていきましょう。 販売所のメリット 初心者でも簡単に購入できる 購入したいタイミングですぐに仮想通貨が手に入る 販売所では、販売所が決めた価格で売りに出ているため、「買いたい」と思ったタイミングですぐに買えます。また、指値・逆指値などの知識がなくても直感的に購入手続きができる点がメリットと言えます。 販売所のデメリット スプレッド(手数料)が高い 販売所のデメリットはこれに尽きます。販売所で購入するときは実際の価格よりも数%上乗せされた価格で購入することになり、逆に売却するときは数%安い価格で売却することになります。このスプレッドは販売所によって、また通貨によって異なるため、取引したい仮想通貨のスプレッドが安い販売所を選ぶことが重要です。 2.仮想通貨「取引所」のメリットとデメリット 次に、取引所のメリットとデメリットを見ていきましょう。 取引所のメリット 手数料が安い 取引所は、平たく言えば仮想通貨が買いたい人と売りたい人をマッチングする場所のため、相互で折り合いのついた価格で取引されることになります。取引の際に販売所を介さないため、安い手数料で取引が可能になっています。 取引所のデメリット 初心者にはやや難しい 取引に時間がかかる場合がある 取引所で取引する際は、板情報(売買注文の価格と数量)を読む力が必要になるほか、指値注文なども使っていくことになります。そのため、初心者にとってはやや難しい可能性があります。また、ユーザー間取引であるため、「この価格で買いたい」と思っても、同時に「その値段で売りたい」というユーザーがいなければ売買は成立しません。買いたいと思った瞬間に買えない可能性がある点もデメリットと言えます。 一般的に「販売所」は初心者向きといわれ、「取引所」は玄人向きといわれています。 仮想通貨の「販売所」「取引所」を上手に使い分けよう 仮想通貨の「販売所」「取引所」の違い について解説してきました。今回はわけてお話をしましたが、仮想通貨取扱い事業者の中には、「販売所」と「取引所」の両方の機能を有するところもありますので、そういったサービスを利用しながら、上手に使い分けていくのもよいでしょう。 昨今、さらなる賑わいを見せる仮想通貨業界。ぜひ少額からでも取引をしてみて、その魅力を体験してみましょう。
続きを読む≫
2022/08/06
#NFT
ヘリコプターファンドとは?節税効果も見込める注目の事業型ファンド
近年、「ヘリコプターファンド」と呼ばれる事業型ファンド が、収益だけでなく節税効果も期待できる投資商品として注目を集めています。 この記事では、ヘリコプターファンド投資の特徴やメリットデメリット について解説します。車両・船舶・航空機など輸送機系の事業型ファンドへの投資を考えている方や節税の方法を検討している方はぜひ当記事を参考にしてみてください。 ヘリコプターファンドとはヘリコプターファンドは、「小型航空機」のうち、特にヘリコプターを投資対象にしたファンド商品 です。小型航空機とは、ヘリコプターや最大離陸重量5.7t以下の小型のプロペラ機のことを指します。ヘリコプターファンドでは、機体のリースや売却による収益を狙うほか、投資を行うことで節税効果も狙えるのが大きな特徴です。ヘリコプターファンドの仕組み「オペレーティングリース」ヘリコプターファンドは、「オペレーティングリース」という仕組みによって提供されます。オペレーティングリースでは「匿名組合契約」が利用されます。匿名組合は、投資家から集めた出資金を元手に事業を行い、そこで生じた利益を出資者に分配する組織です。  ヘリコプターファンドの場合、まず匿名組合がファンドを組成して複数の出資者から資金を集めヘリコプターを購入し、それをリースすることで得た収益や、リース満了時(運用期間満了時)に売却するヘリコプターの収益を出資者に分配します。 ヘリコプターファンドのオペレーティングリースの流れ 匿名組合が複数の投資家から資金を集めて機体を購入する 匿名組合が機体を運行会社に貸与してリース料を受け取る 収益を投資額に応じて出資者へ分配する リース期間終了後、匿名会社は運行会社に機体を売却し代金を受け取る 売却した代金を投資額に応じて出資者へ分配する 運行会社が機体を買い取らない場合は中古市場に売りに出され、その売却代金が出資割合に応じて投資家に分配されます。 小型航空機投資との違いヘリコプターのオペレーティングリースと混同されやすい投資として「小型航空機投資」がありますが、ヘリコプターファンドが複数の投資家から資金を募ってリースを行うのに対し、小型航空機投資は個人または1つの企業が機体を購入してリースを行うかの違いがあります。 ヘリコプターファンドに投資するメリットヘリコプターファンドへの投資にはどのようなメリットがあるのでしょうか。詳しく紹介していきましょう。1.節税効果が大きいヘリコプターファンドは、減価償却を利用して節税効果が期待できる点も見逃せません。「小型航空機」に該当するヘリコプターの場合、減価償却期間は新機で5年ですが、中古機なら1年となります。つまり中古ヘリコプターを対象にしたヘリコプターファンドの場合、投資をした年度に出資額の全額を損金として算入できます 。投資した分を損金算入することで所得を圧縮できるため節税効果が得られます。 2.税金の支払いタイミングを調整できる中古ヘリコプターの場合、1年で減価償却ができるため、オペレーティングリースでは多くの場合、初年度は赤字になります。例えば、5年のリース期間で運用した場合、初年度に減価償却により赤字が出たあとは、2年目から5年目まではリース料による利益で黒字になり、6年目に売却することになると、ここで大きな黒字が出ることになります。   そのため、売却年度に新たにヘリコプターファンドに投資を行い出資金額を経費計上するといった流れを繰り返すことで、利益の繰り延べが可能になります。もちろん税金が免除になるようなものではありませんが、支払いのタイミングを調整できる点はメリットといえます。 3.小型航空機投資より少額で投資できる個人または一企業でヘリコプター投資を行う小型航空機投資の場合、数億円という大金が必要になるケースも珍しくありません。一方のヘリコプターファンドのオペレーティングリースでは複数の投資家から資金を募るため、ここまでの金額でなくとも投資できるのが魅力です。節税目的で投資を行う場合も、ある程度金額を調整しながら投資を行えます。4.景気や社会情勢の影響を受けにくく高い需要があるヘリコプターの需要は景気に左右されにくいという特徴があります。その理由は、ヘリコプターはドクターヘリや山間部への荷物輸送・救助派遣、消防ヘリなどの、公共性が高い事業で活用されるケースが多いことが挙げられます。 これらの用途は、他の小型航空機を含む輸送機・車両では代替できない ため、今後もヘリコプターには安定的な需要が予想されています。  ヘリコプターファンドに投資するデメリットヘリコプター投資には多くのメリットがありますが、投資にあたっては知っておくべきデメリットもあります。1.墜落・事故のリスクがあるヘリコプターは機体が小さいため、大型の航空機などと比較すると強風や気流に巻き込まれた際などでの安定性が劣ります。当然ながら、リース期間中に墜落する可能性もゼロではありません。  とはいえ、ヘリコプターには損害保険がかけられており、万が一の墜落や事故時の際には、墜落時点での時価相当額を受け取ることができます。これにより出資金の多くは回収可能ですが、実質的に売却が早まることになるため、売却代金による収益のタイミングが当初の想定とずれることになります。 2.為替変動のリスクがあるヘリコプターを含む航空機のリースは、通常外貨建てで行われます。その理由は、これらの機体は海外から購入し、また海外の航空会社へリースすることも多いためです。仮に、ドル建てで2022年のような「円安ドル高」が進行した場合は為替差益により儲けが大きくなりますが、逆の場合は損をすることになります。   このようなリスクは、同じオペレーティングリースでも国内での運用がメインになるトラックファンド と大きく異なる点です。 ヘリコプターファンド投資で節税効果を 節税商品としても注目を集めるヘリコプターファンド について解説しました。  通常の小型航空機投資では数億円規模のお金が必要になりますが、ヘリコプターファンドでは比較的少額から投資が可能です。また、機体リースによる利回りはおおむね1~2%と言われていますが、それ以上に節税効果が期待できるのが大きな魅力といえます。  事故のリスクや為替のリスクなどもありますが、こうしたデメリットも理解した上で、大きな節税を狙える投資商品として活用してみてはいかがでしょうか。
続きを読む≫
2023/02/21
#用語解説 #税金・節税
アバターとは?メタバースの登場で新しい体験も
アバターとは? このアバター(avatar) は、語源的にはサンスクリット語で、ヒンドゥー教の神話で「この世に現れた神仏の化身」や「思想などの体現者」という意味を持ちます。 アバターが私たちにもたらす体験 VRが流行し始めて、アバターという言葉を初めて聞いた方もいらっしゃるかもしれませんが、実はこのアバターの概念は、VRよりも以前から私達に身近に存在しています。 時代を遡ると、テレビゲーム時代から有名なファイナルファンタジーやドラゴンクエストなどで主人公のキャラクターに名前を付ける機能がありました。 子供の頃はゲームのキャラクターに自分自身の名前をつける人も多かったですよね! もう少し時代を先に進めると、Facebookのアイコンやかつて人気を誇ったアメーバピグのキャラクターなども、Webの世界では自分自身を表すものとして使うことでアバターになります。これからのアバターはメタバース の世界での自分を映し出した姿となっていくことでしょう。 アバターでできること 例えばFacebookやLINEを使っている人は、名前や自分の写真、背景のカスタマイズができます。ほぼ全てのユーザーが、それらの機能を使ってカスタマイズしています。 筆者が昔遊んでいたMMORPG『ラグナロクオンライン』では、画像のカスタマイズは出来ないものの、装備を変更することで自身のキャラクターの見た目を変えて楽しんでいました。 メタバースの世界となると一気に表現できることが多くなりました。 顔や服装も自由自在にカスタマイズ可能身長や顔の形、髪型といった基本的な事から、服装・ファッションなど全身を着飾れます。また標準で用意されているモノをベースに、エディターにより自分自身で細かくカスタマイズすることも可能です。 新たな自己表現の方法にメタバースの沢山ある可能性や魅力の一つに、「現実と違った自己表現ができること」 が挙げられます。例えば動物のような顔にすることも出来ますし、炎でつつまれたマントを着ることもできます。 リアリティを追求するだけでなく、プレイヤーが表現したいことをアバターを使って実現できる のです。 アバターとメタバースの関係は? FacebookやTwitterでは、自分で設定したアイコンを使い続けるうちに、ただの画像から、自分自身であると錯覚したりする効果を生むこともあります。他人のアイコンは、もうその人であるかのように見えてくることもあります。メタバースの世界ではこれが非常に大切な要素になってきます。 プレイヤーは、この「アバター」を操作します。メタバースでは3次元で表現されたキャラクターを通して歩いたり、会話したり、感情を伴った表情を表現したり、自分の手で物を掴んだり、ファッションを楽しんだりすることができます。 プレイヤーはアバターを通してメタバースの世界で行動をします。この行動は、他のプレイヤーと交流する場合にとても大きな役割を果たします。相手のアバターがこちらの行動にあわせて、一緒に歩いたり、こちらの会話に応答して表情を変えてきたりすることでしょう。 メタバースの世界において、アバターはすでに他者との重要なコミュニケーションツールの一つになっています。 アバターが本音のコミュニケーションを生む [Horizon Workrooms – Remote Collaboration Reimagined]より転載 メタバースでのアバター は自分自身を表現するための自己表現の一つであり、その世界に没入するための重要な要素です。もしかしたら現代人にとっては、アバターを通じたほうが、より本音のコミュニケーションが取れたり、自分自身を表現できのるかもしれません。
続きを読む≫
2022/08/12
#用語解説
ビットコインとは?何ができる仮想通貨?
仮想通貨(暗号資産)といえばビットコイン。 ビットコインとは、銀行など仲介者を必要としない分散型のデジタル通貨です。 今回は、ビットコインについて、「ビットコインは何ができる仮想通貨(暗号通貨)なのか?」や「将来の可能性」などを簡単に解説します。 ビットコインとは? ビットコイン は、2008年10月に論文で発表されたことを機に、2009年より仮想通貨として利用開始されました。 通貨のやり取りに中央機関を必要とせず、個人間でやり取りできるデジタル通貨として大きな注目を浴び、2010年2月より取引所が開設されて取引が始まりました。仮想通貨の中では、認知度の高い通貨と考えられます。 通貨単位はBTC ビットコインの通貨単位は、円やドルのような通貨単位があります。ビットコインは、BTCが単位名です。1円や1ドルのように、1BTCと数えられます。 仮想通貨として何ができる ビットコインは、仮想通貨として次のことができます。 送金 店舗決済 ネット決済 公共料金などの支払い 寄付 投資 NFT(非代替性トークン)購入 国により代替通貨や法定通貨として利用 ビットコインは、投資や資産運用だけではなく、法定通貨として使う国への送金やECサイトでの支払いなどに利用されています。 参考:中央銀行デジタル通貨とは?ブロックチェーンが国家の金融を変える ビットコインの特徴 ビットコインは、分散型台帳を作る技術のブロックチェーンの利用により価値の移転や保存が可能 です。 分散型台帳とは、参加者がネットワーク上で管理および共有できるデジタル台帳技術 ブロックチェーンは、多数の参加者が同じデータを分散保持できる仕組みです。 ブロックチェーン技術により不正を働く行為があっても、正常な取引ができます。ビットコインは、これらの仕組みを利用しています。 ビットコインによる可能性 ビットコインは、生活でやり取りする通貨として世界中に浸透されることを目指しています。 仮想通貨という特徴から紙幣を増刷したり硬貨を手にすることがありません。インターネット上で表示されるポイントのようにパソコンやスマートフォンの画面からいつでも確認できるデジタル通貨です。 ビットコインは、投資以外にも物理的な保管や両替、持ち運びなどの負担が不要といった利便性はもちろん、それ以外にも様々なサービスへの活用に対して、これからもますます増えていくことでしょう。 1分でわかる「NFT」とは?ブロックチェーンはアート分野でも躍進 2分でわかる「ブロックチェーン」とは?革新的技術の要点まとめ
続きを読む≫
2022/09/14
#用語解説 #ビットコイン
上場とは?非上場企業との違いは?
株取引では、株式市場で売買対象になる企業のことを上場企業と呼んでいます。 今回は、上場企業について解説します。上場企業のメリットやデメリットについて、あわせて紹介しましょう。 目次(クリックで項目へジャンプ) 上場とは 上場するメリット・デメリット 上場するメリット 上場するデメリット 非上場企業との違いを比較 上場とは 上場とは、日本取引所グループが運営する「なるほど!東証経済教室」によると、「企業が発行する株式を証券取引所で売買できるように、証券取引所が資格を与える」とされています。 出典元:https://www.jpx.co.jp/tse-school/learn/03a.html 証券取引所で資格を与えられた企業は、国内だけではなく、世界中の投資家が株式の売買対象に加わります。上場を目指す企業は、証券取引所の上場審査を受けて適格性の審査を通過しなければ上場できません。 東京証券取引所では、3つの市場を基準で分けています。それぞれの市場では、クリアすべき基準があります。 主な基準 プライム市場 株主数800人以上 流通株式比率35%以上 流通株式時価総額100億円以上など スタンダード市場 株主数400人以上 流通株式比率25%以上 流通株式時価総額10億円以上など グロース市場 株主数150人以上 流通株式比率25%以上 流通株式時価総額5億円以上など 上場するメリット・デメリット 企業が上場することは、メリットになる部分やデメリットにあたる部分があります。 それぞれ簡単にポイントをあげてみます。 上場するメリット 企業が上場するメリットは、次のとおりです。 出資対象者が増えるため資金調達が円滑になる 社会的な信用が高まる 企業の知名度が高まる 企業は、上場により社会的な信用度や知名度の向上が期待できます。信用度や知名度の向上にあわせて、株式市場で売買取引する投資家など出資対象者が増えるため、資金調達の間口が広がるでしょう。 上場するデメリット 企業が上場するデメリット部分は、上場企業としての負担が生まれることです。 上場を維持するためのコストが増える 社会的な責任が増える 上場企業は、社会的な信用度や知名度が向上する反面、上場を維持するための費用として年間上場料を支払わなければなりません。たとえば、時価総額50億円以下の上場企業の場合は次の上場料が掛かります。 プライム市場(50億円以下):96万円 スタンダード市場(50億円以下):72万円 グロース市場(50億円以下):48万円 なお、一番低く設定されている基準が時価総額50億円以下であり、そこから段階的に増加していきます。この費用以外にも消費税や地方消費税及びTDnet (システム利用料の12万円)などを加算した料金が必要になります。 データ参照元URL:https://www.jpx.co.jp/equities/listing/fees/02.html 非上場企業との違いを比較 上場企業と非上場企業には、次の違いがあります。 上場企業 非上場企業 上場による業務負担 四半期報告書制度により3カ月毎の決済業務が必要 不要 上場によるコスト 上場前の準備や上場時の上場審査料、上場後の年間上場料など 不要 決算報告書の情報開示 四半期報告書制度により情報開示が必要 不要 株式の公開 証券取引所により株式を公開 不要 上場した会社は、会社法により「公開会社 」として株式を公開する必要があります。
続きを読む≫
2022/09/12
#用語解説
分散型金融「DeFi(ディファイ)」とは?売買せずにお金が増加?
ブロックチェーン は従来の「中央集権型」ではなく、「分散型」だという説明がよくされます。技術的な側面と共に、管理者がいないことによるフラットな世界線を構築できる点がブロックチェーンではたびたび語られます。そんな中で現れたのが、ブロックチェーン技術によりさまざまな活用が期待される分散型金融「DeFi(ディファイ/ディーファイ)」 です。 今回は、このDeFiについて解説していきます。 目次(クリックで項目へジャンプ) DeFi(分散型金融)とは? DeFiのメリット DeFiの投資方法 DeFi銘柄へ投資をする DeFiサービスで資金運用を行う DeFi投資のリスク DeFiは国境を超える DeFi(分散型金融)とは? 「DeFi」は、「Decentralized Finance 」の頭文字を取ったもので、日本語では「分散型金融 」と訳されます。これは、従来のような中央管理者のいない金融仲介アプリケーションサービスです。 DeFiのメリット DeFiでは、イーサリアム を基盤とし、管理者がいないことでスムーズな資産の移動・取引が行なえます。金融機関を挟むことが無いため、スピーディな金融資産取引が可能 になります。また、金融機関を通さないため手数料が低い 点もメリットと言えます。 DeFiの投資方法 DeFiが注目を集めている要因の1つに、投資対象としての魅力が挙げられるでしょう。具体的には、DeFiには大きく2つの投資方法があります。 DeFi銘柄へ投資をする DeFiサービスで資金運用を行う それぞれ見ていきましょう。 DeFi銘柄へ投資をする DeFiの通貨を購入し、為替差益の獲得を目指す方法です。株やFXなどと違い、チャートを確認しての売買ではなく、投資による価値変動で為替の差分損益が発生する可能性があるため、基本的には購入後は放置して推移をみていくことになります。 DeFiサービスで資金運用を行う こちらの方法は、投資に馴染みのない人にはわかりにくい可能性があるため、簡単に説明しましょう。ひとことで言うと、DeFiのサービスに資金をプールすることで、金利収益を獲得する方法です。手数料収入をトークンで獲得し、そのトークンを再度売却したり、再投資することで複利的な資産運用を実現することもできます。 DeFi投資のリスク メリットが大きいように思うDeFiですが当然デメリットも存在します。 価格変動のリスク 政府の規制による影響 価格変動についてはどんな投資でも起こり得るものですが、政府の規制という部分では各国の法改正が追い付かなかったり更新されたりするので、慎重にDeFi銘柄などを選ぶ必要があります。 DeFiは国境を超える 従来、日本で海外の投資商品に投資する際は、その国の金融機関で口座開設し日本円をその国の通貨に交換して金融商品を購入する必要がありましたが、DeFiでは、国籍などあらゆる属性を排して、世界中どこにいても、すべてのユーザーがアプリケーションを使うことができる点も大きな特徴と言えます。 ただし、DeFiの利用には主に海外取引所でのみ購入する形になりますので、国内取引所から仮想通貨を海外取引所へ送金する必要がある点にも注意が必要です。 まだまだ整備されていない点も多いDeFiですが、自分でチャートを見て売買しなくても利益を上げる方法として、今大きく注目されています。今後の活用にも要チェックです。
続きを読む≫
2022/08/04
#用語解説 #NFT
2分でわかる「ブロックチェーン」とは?革新的技術の要点まとめ
数年前から耳にする機会が一気に増えた「ブロックチェーン 」という言葉。この言葉には、ビットコイン をはじめとする仮想通貨や、最近では日本で話題になっているNFT といわれるトークンで利用されるなど、少し考えるだけでもさまざまなイメージが浮かんできます。 今回の記事では、そんなすごそう、だけどちょっとつかみどころのない「ブロックチェーン」について、わかりやすく解説していきます。 目次(クリックで項目へジャンプ) ブロックチェーンとは? ブロックチェーンの特徴 安全性 耐改ざん性 集権型管理者が居ない(分散型) ブロックチェーンの活用事例 さらに活用の幅が広がるブロックチェーン ブロックチェーンとは? その多岐に渡る活用の可能性の広さに、今後もますます期待が高まっていくことが間違いないブロックチェーン。とはいえ、「ブロックチェーンとは?」と考えた時に、具体的にどういうものかいまいちよくわからないという方のために、簡単に解説していきます。 ブロックチェーンとは、暗号技術を使ってリンクされた「ブロック」と呼ばれるレコード(データの記録)による、増大するリスト(台帳)のことであり、インターネット登場以来の技術革新ともいわれています。 過去のデータを引き継ぐ場合は、前のブロックの暗号化ハッシュ 、タイムスタンプ、トランザクションデータが含まれているため、主にテクノロジー分野においてセキュアな環境設計に活用されることが多くなっています。 しかし、多くの分野で幅広く利用できること 、そして進化のスピードが速いこと もあり、確実な定義づけがされていません。時と場合や人によって、解釈に違いが生まれること もあります。 ブロックチェーンの特徴 そんなブロックチェーンの特徴をいくつか挙げてみましょう。 安全性 例えば、 不正が不可能な仕組み 本物を証明する技術 データを分散させる事で同一データの保守が可能になる といった特徴がビジネスシーンで注目されています。 耐改ざん性 上記のような特徴から、ブロックチェーンを取り入れることで データの改ざんが困難 システムの負荷が軽減される 取引記録を消すことができない といったメリットを得ることができるようになりました。 集権型管理者が居ない(分散型) また、開発者にとって何より一番素敵なものは、「集権型管理者が居ない」ことでしょう。 今までの多くのシステムは、中央に管理者が存在することで成り立っていました。ブロックチェーンは全ての参加者が自律したコピーデータを持つことで、中央に依存せず分散型の運用を可能にします。そのため、「自律分散システム 」とも言われることもあり、改ざんが困難な環境を構築できます。 これらの環境から仮想通貨などを筆頭とした高い信用を求められる取引に欠かせないものとして扱われるようになりました。 ブロックチェーンの活用事例 さて、「ブロックチェーンとは何か?」に関して「不正を許さない」「データの改ざんが困難」など、その理由については理解していただけたかと思います。ここでは、仮想通貨 やNFTなど以外での活用例をご紹介します。 ブロックチェーン業界では、医療、行政といった堅実な業界のみならず、多くの一般的なサービスでもブロックチェーンの導入が考えられ、実際に進められています。2016年に経済産業省はブロックチェーンが影響を及ぼす可能性のある市場規模を67兆円と発表。これは建設64兆円や不動産業73兆円、医療福祉68兆円と引けをとることはない水準でもあります(情報通信白書)。 下記のような業界が注目されています。 金融系 ポイント(ポイントカードなど) 資金調達 SNS 資産管理 貿易・流通管理 将来予測 メタバース 公共 医療…etc 例えば、金融であれば決済や送金に利用することで改ざんを防ぐことが可能になります。貿易・流通管理においては、例えばダイヤモンドの所有ルートなども真偽の証明に利用出来るようになります。すでにエストニアでは、納税・投票・結婚離婚の手続き・土地の登記などはインターネット上で完結する状況になっています。 さらに活用の幅が広がるブロックチェーン 今後ブロックチェーン は私たちの生活において、もはや自然に、しかしながら欠かせない存在として、そこにあるようなシステムとして共存していくことになるでしょう。
続きを読む≫
2022/08/01
#用語解説 #NFT
仮想通貨のイーサリアム(ETH)とは?成り立ちやコンセプトを解説
ビットコイン をはじめとする 仮想通貨(暗号資産) には、さまざまなコインが存在します。そして、ビットコイン以外のコインのことを アルトコイン と呼びます。このアルトコインの中でも、もっとも注目されているのが、「 イーサリアム(Ethereum/ETH) 」です。今回はこのイーサリアムについて学んでいきましょう。 イーサリアム(Ethereum/ETH)とは? イーサリアムは、ビットコインにはない「スマートコントラクト」という機能を持っています。それゆえ、NFT界隈などでも他のアルトコインと比べて価値が高いものになっています。 なぜ、イーサリアムはスマートコントラクトという機能を持つに至ったのでしょうか?アルトコインがコンセプトや思想の違いによって生まれたのならば、それらを知ることでビジョンを知ることができる。そのビジョンは投資的意味にもつながっていくことにもなるでしょう。 イーサリアム誕生のきっかけ イーサリアムはロシア系カナダ人であるヴィタリック・ブテリンによって考案され、2013年に正式に発表されました。開発当時はまだ19歳という年齢でした。イーサリアムを土台としたプラットフォームの目的は、完全自律型の非中央集権型アプリケーションの構築にあります。これは国や金融機関といった中央の管理者を介さず自律することが目的となっており、取引や契約の自動化が行われることが着地点となります。 なぜブテリン氏は非中央集権型となるモデルを考えついたのでしょうか?そこには氏の生い立ちや原体験があります。ブリテン氏はオンラインゲームに夢中になります。しかし、ある日、ゲーム内でのお気に入りのキャラクターの能力値が突然変更され、中央集権によるコントロールの恐怖を感じ、ゲームをやめてしまいました。 そしてゲームをやめたあと、ビットコインに出会い、初めは懐疑的だったもののその思想にのめり込んでいきました。そして、2013年、19歳の時にイーサリアムのプロジェクト概要などを発表するに至ったというわけです。 ちなみに彼はコンピューター・アナリストの父親の影響を強く受けたとも言われています。 イーサリアムの特徴 イーサリアムの特徴はビットコインよりも複雑な取引や契約が行えるようになっいることです。取引の承認に使うブロック生成間隔も、ビットコインは約10分ほどなのに対し、イーサリアム約15秒ほど。大量の取引をより迅速に行う ことができます。これらの機能が受け入れられ、世界的な大企業と提携していき、NFT業界で利用されるアルトコインとなっていきました。 イーサリアムは地球環境にも有利 イーサリアムは、ビットコインと比較して地球環境にやさしい点も特徴と言えます。仮想通貨を得るための「マイニング」では、Proof of Work(PoW)が行われます。この方法は、コンピュータで高速な計算をしたほうがより多くの報酬を得られるようになっている仕組みです。しかし、コンピューターの消費電力の増加による環境への影響が問題視されています。 一方のイーサリアムは、Proof of Stake(イーサリアムの保有量に応じて報酬がもらえる仕組み)という承認方法への移行を進めており、これによってイーサリアムの取引にかかる消費電力を従来の99.95%まで削減できる可能性があると示唆されています。 仮想通貨の背景も知るとよりおもしろい 契約や環境に配慮するイーサリアム は一人のコンセプトや思想から育まれ、世界を席巻するまでに成長しました。他のアルトコインも同様に、多種多様な可能性を秘めています。投資的な価値に注目するのも大切ですが、なぜ投資する価値があるのかも改めて考えてみるのも良いかも知れません。きっとブロックチェーンの事がもっと好きになることでしょう!
続きを読む≫
2022/08/16
#用語解説 #アルトコイン
お問い合わせ