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団体信用生命保険(団信)とは?メリットとデメリットを解説

最終更新日 2022.12.14
住宅ローンを組むときに同時に加入することが考えられる保険の一つに団体信用保険(以下、「団信」)があります。実際に利用した場合は、メリットもあればデメリットもあります。今回は、団信の概要について解説していきます。
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団体信用生命保険とは?
住宅ローンは、マイホームの購入やリフォームなどで金融機関より融資を受け、返済が長期間になることが考えられます。住宅ローンの契約者が返済途中で事故にあったり、亡くなったりすれば残された家族は返済に困るでしょう。団信は、そのような 万が一のための保険契約 です。
団信の仕組み
生命保険の場合は、保険金の受取人が契約者本人や家族など関係者であることが一般的です。団信の場合は、住宅ローンの債権者である金融機関が保険契約者であり保険金の受取人 にも該当します。住宅ローンを利用する債務者が被保険者です。団信の保険金が支払われるタイミングは、住宅ローンの債務者が死亡した場合や契約で定められる障害状態と認められた場合です。生命保険会社から保険受取人である金融機関に保険金が支払われます。
なお、支払われる保険金は、債務者の債務残高に相当する金額になります。住宅ローンの債権者である金融機関は、支払われた保険金を残債の支払いに充てることができます。
団信のメリット
団信を利用した場合、契約者にもしものことがあった場合には保険金が住宅ローンの残債に充てられますので、以降の返済がなくなります。三大疾病付機構団信など特約を付ければ、がんや人工透析、事故による後遺症なども対象となるものもあります。住宅ローン債務者の収入への影響に対して、残された家族に対する負担がなくなるは大きなメリットです。
団信の保険料は、特約を選ばなければ金融機関が金利の上乗せなしで保険料を負担するのが一般的です。つまり、金融機関が住宅ローンにかかる金利の範囲内で保険料をまかなうため、通常の団信であれば費用の負担がありません。一方、特約を選ぶと通常の金利に追加で上乗せが発生します。
団信のデメリット
団信は、契約成立後に契約内容の途中変更ができない 点がデメリットです。例えば、団信から三大疾病付の特約などへ契約途中からの変更はできないため、契約前に内容の十分な検討が必要 です。また、団信は夫婦で収入合算やペアローンを組む人にとってデメリットになることもあります。
収入合算の場合は、契約者が被保険者でパートナーが連帯保証人 です。ローン返済期間中に連帯保証人が病気や事故などで保険金支払い対象となる状態になったとしても、保険金が支払われるのは、被保険者だけ になります。
ぺアローンの場合は、夫婦それぞれに住宅ローンの責任範囲が割りあてられます。仮に夫が亡くなった場合は、夫に割り当てられたローンの返済分だけが保険金の支払い対象となります。残された妻は、自分に割り当てられた分を続けて返済しなければならない点に注意しましょう。
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