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投資信託はやらないほうがいい?4つの理由と失敗しないコツを解説
投資信託 は、多くのケースで投資初心者におすすめの金融商品として紹介されています。その一方で、なかには投資信託はやらないほうがいいという声も見受けられます。実際のところ、投資信託は本当にやらないほうが良いのでしょうか。
今回は、投資信託はやらないほうがいい と言われる理由や投資信託のメリット、そして初心者が投資信託で失敗しないコツなどを紹介していきます。この記事を読んで投資信託の理解を深め、上手な活用方法を学んでいきましょう。
投資信託とは
投資信託とは、投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、ファンドマネージャーと呼ばれる運用の専門家が株式や債券などの複数の金融商品に投資・運用する金融商品です 。運用の成果として生じた利益は、投資家それぞれの投資金額に応じて分配されます。
投資信託の仕組み
投資信託は主に、販売会社・運用会社・信託銀行の3つの組織によって運営されています。投資家は証券会社・銀行・郵便局などの販売会社を通じて商品を購入でき、販売会社に運用資金を預けます。投資家から預かった資金は販売会社から信託銀行に渡り、信託銀行が資産の保管・管理などの役割を担います。
ただし、実際に資金を運用する権限をもつのは運用会社であり、信託銀行は運用会社の指示を受けてその資産で金融商品を売買します。3つの組織がそれぞれの役割を果たすことで、投資家の資産が安全に守られる仕組みとなっているのです。
「投資信託はやらないほうがいい」と言われてしまう4つの理由
では、なぜ投資信託はやらないほうがいいと言われるのでしょうか。その主な理由を4つ解説します。
理由1.短期的に大きな利益は稼げない
投資信託は、株式 など他の金融商品と比べると値動きが少なく、短期目線では大きな利益を狙えません。複数の金融商品に分散投資 する投資信託は、損失のリスクを軽減することが期待できる一方で、価格変動が小さいために短期的に大きな収益を見込むことは難しい金融商品です。
そのため、投資信託は一般的に、中長期的な運用が基本とされています。短期的に大きな利益を稼ぎたいと考える人には合わない投資商品だと言えます。
理由2.手数料などのコストが高い
投資信託は手数料の種類が多く、なかでも保有期間中ずっと支払い続けなければならない信託報酬のような手数料もあります。ファンドマネージャーに運用を任せる代わりに、自身で銘柄や売買時期を考えて投資する金融商品よりも手数料は高くなります。
そのため、コストがかさんでしまって、利益を出しづらくなってしまうケースも考えられるでしょう。投資信託を運用する際にかかる手数料には、購入時手数料、信託報酬、信託財産留保額などがあります。
理由3.株式のようにリアルタイムでの売買できない
投資信託の基準価額は1日1回しか変動せず、売買注文を出した日には売買金額がわからない形式となっているため、株式などのようなタイムリーな売買取引はできません。
投資信託は、組み入れられた複数の金融商品のそれぞれの時価評価をもとに、1日に1回基準価額が算定されます。リアルタイムの価格を確認しながら売買注文できるデイトレードのような取引をしたい人には、投資信託は向かないといえます。
理由4.元本割れする可能性がある
投資で資産を増やすことを狙う限り元本割れのリスクは存在し、投資信託も例外ではありません。元本割れとは、投資のために購入した金融商品の価格が、当初の購入代金を下回ることです。
金融商品の価格が日々変動するからこそ利益を期待できる一方、もちろん値下がりする可能性も十分に考えられます。銀行の預貯金であれば基本的には元本が保証されていますが、投資信託を含めた投資商品には元本保証はありません。
投資信託は本当にやらないほうがいいのか?
紹介してきたとおり投資信託にはデメリットがある一方で、投資信託ならではのメリットがあるのも事実です。実は、投資信託のメリットを生かした運用を行うことで効率よくお金を増やせます 。以下で投資信託の4つのメリットをご紹介します。
メリット1.専門家が運用してくれる
投資信託の大きなメリットの一つとして、運用をファンドマネージャーと呼ばれる専門家に任せられることが挙げられます。一般的に投資で利益を生むためには、経済や世界情勢など幅広い専門知識や、相場動向を逐一チェックしなければなりません。
また、投資先を決めることは大変むずかしい作業であり、そこで躓いてしまう投資初心者も少なくありません。その点、投資信託は専門家が代わりに運用してくれるため、投資知識が浅い初心者が個人で運用するよりも安心して投資を始められるでしょう。
メリット2.少額から投資できる
投資信託は少額 から始められるため、気軽にスタートできます。例えば株式投資の場合、原則100株単位での売買であるため少なくとも数万円から数十万円程度かかることが一般的です。
それに対して、投資信託は金融機関によっては1口100円から購入できる商品も数多くあります。投資信託は投資家から幅広く集めたお金を大きなひとつの資金として運用するため少額から投資が可能で、参入ハードルが低い金融商品といえます。
メリット3.分散投資でリスクを軽減できる
投資信託は様々な資産を組み合わせたパッケージ商品であり、投資信託の商品ひとつに投資するだけでも簡単に分散投資できます。値動きの異なる幅広い資産に分散投資することで、一部の資産が値下がりしても他の資産でその損失をカバーできる可能性があります。
投資には必ずリスクが伴いますが、分散投資によってそのリスクを低減させることが可能です。
メリット4.複利の効果で雪だるま式に増えていく
複利とは、運用によって得られた利益を再投資することで、その利益がさらなる利益を生みだしていくことをいいます。投資信託では、利益として分配される分配金を受け取らずに再投資する方法で、複利効果を享受して雪だるま式に資産を増やしていくことが期待できます。長期で運用すればするほど複利の恩恵は大きくなります。
初心者が投資信託で失敗しないコツ
投資にリスクは付きものだといえども、やはりできるだけリスクを抑えて損はしたくありませんよね。ここでは初心者が投資信託を始めるうえで、できるだけ失敗しないための対策やコツについてご紹介します。
資産運用の目的を決める
初めての投資信託で失敗しないためには、資産運用を始める目的やいつまでにどのくらいの資産をつくりたいかなどを事前に考えることが大事です。例えば、子どもの教育資金のために15年後までに1,000万円準備したい、などです。
具体的な目的や目標額・運用期間などが決まっていれば、それにあわせて数多くの投資信託から商品を絞り込んだり、逆算して毎月の掛け金や運用スタイルなどを考えたりすることが可能です。不用意に高いリスクの商品を選んでしまうことも避けられます。
長期的に積立投資で運用する
初心者におすすめなのが、長期投資かつ積立投資です。投資期間が長ければ長いほど、複利の恩恵は大きくなります。また、積立投資は、投資信託を購入するタイミングを分散できます。つまり、「時間分散」を体現できるのです。
一度のタイミングで全ての資金を投資すると高値で購入してしまう可能性がありますが、 購入時期を複数回に分けて投資することで買付価格が平均化されてリスクを低減できます。
つみたてNISAを活用する
利益を最大限にするために、非課税制度であるつみたてNISA を活用することをおすすめします。本来、投資信託で得られた利益には約20%の税金がかかります。しかし、つみたてNISAを利用して投資信託を運用すれば非課税となるため、利益がまるまる手元に入ってきます。
また、つみたてNISAで選べる投資信託は、リスクが比較的低く金融庁から認可を受けた商品に限られているため初心者は安心して商品を選択できるでしょう。
初めての資産運用なら投資信託がおすすめ
今回は、投資信託はやらないほうがいい と言われる理由や投資信託のメリット、そして初心者が投資信託で失敗しないコツなどを紹介しました。
投資信託は投資商品のひとつであるため、もちろん元本割れなどのリスクも存在します。また、株でのデイトレードなどのような投資をしたい方には向いていません。
しかし、運用もプロに任せられるうえにリスクを抑えた投資方法が可能な投資信託は、投資に関する知識や経験が浅い投資初心者にとって実はうってつけなのです。資産形成の第一歩として、投資信託運用から始めてみてはいかがでしょうか。
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